ミッションインポッシブルFO感想
私の大好きな映画シリーズ「MISSION:IMPOSSIBLE」最新作「FALLOUT」3回ほど観てきました。
通常吹き替え版と字幕版そして人生初の3D4DX!アホほど揺れたし風が気持ちよかった!
文章にまとめる能力がないので、思ったままに書いていきます。
セリフはニュアンスしか合っていません。すみません。
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まずは冒頭。
湖のほとりで愛の誓いを立てる幸せそうなイーサンとジュリア。
しかし傍らの牧師が不穏な問いを繰り返す。
彼女を欺き、二重生活を続けますか。
イーサンの静止を聞かず牧師…宿敵レーンはなおも続ける。
影の世界に生きることを受け入れますか。
そしてそれに笑顔でうなずくジュリア……
同人誌で5億回見た
ありがとうございます。ありがとうございます。
あの湖って3で言ってた想い出の湖かな!?
湖のほとりでままごとのように愛の誓いを立てる夫婦とか、傍らの牧師が宿敵レーンな事とか、性癖に刺さりすぎて無理………。
そもそもこの夫婦おもちゃの指輪で結婚式挙げるという高校生現パロ二次創作でありがちなネタを地でいく夫婦なので、こういうシチュエーション死ぬほど合うんですよね。
そして悪夢から飛び起き枕元の銃を握る手負いの獣のようなイーサン……
さいっこうです。
今作は前作M:IRNに比べてイーサンというヒーローの苦しみが主軸に置かれた非常に重々しい話でしたね。音楽も重厚感が増したアレンジで良かった!
シリーズを重ねるごとに超人性を増していくイーサンがみんな忘れてると思うけど、人間なんだよ?と気付かされた感じでした。(やってるアクションは人間業じゃないけど)
前作登場したイルサという女性がいる手前、これから仮にロマンス的な展開があるなら避けては通れない(というかスッキリしない)ジュリアもしっかり物語に絡めてくれてありがとうマキュー!
シナリオ全体の話もしたいんですが、とりあえずその前にキャラクターそれぞれについて。
まずは初登場、ヴァネッサ・カービー演じるホワイト・ウィドウ。
私の頭が悪すぎてホワイト・ウィドウの立ち位置が「……なるほどね?」ってくらいの理解度で申し訳なかったんだけど、言いたいのはめちゃくちゃ可愛くないですかってことです。
裏の顔は醜い(吹き替えだと「荒っぽくもなれるさ」かな)のとことかイーサンにドキドキしたんだけど、ウィドウが適度に色気と可愛さを兼ね備えてて逆に魔性みが増してた。
口の端をクイッと上げて笑ってる顔がキャラ立ちしていてすごく良かった。キャラクター的に再登場の可能性なくはない?また見たいです。
そして荒くれクマちゃんことウォーカー君。
実家パルテノン神殿ですか?って感じの筋肉を擁したヘンリー・カヴィルはもう歩くたびのっしのっしという幻聴が聞こえる迫力と美しさを兼ね備えていてもう見た目が完璧でした!
おそらく意図的に今までのシリーズはガタイがいい仲間がいなかったので(トム小さめですし)視覚的にも新鮮!
トイレファイトのあの絵力はウォーカー君がいてこそ。偽ラークの化け物じみた強さも相まって肉弾戦としてはシリーズ最大級の盛り上がりでした。
あと洗面台のパイプってあんな簡単に抜けるものなんですか?教えてクラシアン。
ヘイローだったり自己紹介2回も無視されちゃったり、へっぽこキャラなのかなぁと思っていたら、いやらしい悪だくみするわヘリの操縦士に無茶な運転させようとするわ大胆かつクレイジーな男だったわけですが、彼がああなってしまったのも理想に燃える過去があってこその事だったんだろうな。
国家に盾突くなんて、国家を守っていたレベルじゃないとムリというのも理解できるんだけど、CIAとかIMFとかMI6とかもうちょっとこう福利厚生の面で彼らがああなるの止められないかな。思想の問題だから無理?IMFとか裏切り解散年中行事ですからね。
ウォーカー君も言ってましたがイーサンが壊れてないことが奇跡だからね!
まだやるかという死闘の最後、美しいお顔があんなになってしまって「うわっ」となったところも含めてレーンとは違った印象深い悪役でした……。
あなたのおかげでイーサンの口が悪いところを堪能できました。ありがとう。
そして続投組でいえばまずは長官!!!!!!
なぜ良い長官はすぐ死ぬのか!今までの諍いを乗り越え、せっかく仲間になったのに。
一人を見捨てられないのが君の強さだとはっきり言ってくれて救われたのに(私が)
あんなに見事な演技をかましてすごく可愛い笑顔を見せてくれたのに!!
つらい。次からの長官は誰になるんだ。ブラント君か?絶対死ぬからやめてくれ。
長官、本当にお疲れ様でした、そしてありがとうございました。
(余談ですが最後のイーサンのセリフ、字幕版モヤっとした。「残念です」……うーん、なっち……)
次に今回の肝でもあるルーサー!
M:Iシリーズ皆勤賞だけども今までは役割的にも登場少なめだった彼がピックアップされて嬉しかった……!
皮肉屋な彼がイーサンを思ってイルサを諭したり、爆弾解除の最終局面、イーサンならやれると力強く言い放ったり、仲間の中で一番長い時間を過ごしてきたからこその信頼関係が見えて涙でした。
あとプルトニウム取引の時、イーサンとベンジーの会話を聞くルーサーの顔めっちゃ優しくないですか?思わず「母……」って言っちゃったよ。
微笑ましいよな、おじさんたちがイチャイチャしてるの。わかる。
そしてイチャイチャしていた張本人ベンジー。まずは言わせてくれ。
ベンジー、マスクデビューおめでとう!!!
M:IGPにて「マスク!」とあんなに良い笑顔でウインクかましてたにも関わらず機材トラブルでデビューが叶わなかったフルマスクをついにかぶる時がきたね…!
正直最初のマスクシーンは代役でよくね?とも思ったけど、まさか2度目があるとは。一回やったからもうないと思ったでしょ?という声が聞こえてくるようです。
完全に騙されました。ありがとうございます。
あ!マスクといえばレーン氏について触れるの忘れていた!
まさかのC.Cコスで(違う)しかも以前のインテリヤクザ然とした風貌からは想像できないお髭姿での登場でとてもびっくりしたけど、あの冷たい目はどんな姿になっても健在ですね。
レーンのマスクをかぶっているベンジーの演技をしている時のショーン氏(複雑)がマスクを破られる直前にやりと笑うのがすごくベンジーっぽい笑い方で「す、すげぇ」となりました。
話を戻します。
今回のベンジーは前作の真性ヒロインから一皮むけて立派なエージェントでしたね!
ダイビングするしボート運転するし。ヘリに向かって走っていくイーサンに驚愕とするイルサに「見るな」と言ったり。今までは驚愕するのがベンジーの役割だったのに。
プルトニウム取引の時だってイーサンの「僕が守る」(字幕では「心配するな」でしたが。なっっっち……!!)に対してあんな笑顔を返しちゃうのは、自分がただ守られるだけの存在じゃないって分かってるからでしょ!?
こないだまで「守れないから帰れ!」「お前が決めることじゃない!」ってやってたのに、確実に成長してるじゃないですか……!
かねてからベンジーにはパブで酔っ払いながらイーサンの前でトイストーリーの君はともだちを熱唱して欲しい欲求があるんですが、M:IRN前後のベンジーは酔いがさめた後に「なんてエラソーな口を……」って青ざめそうなのにFOのベンジーはシラフで歌ってくれそう。むしろ当たり前みたいな顔しそう。強い。
それでもスクリーンロックかかったままタブレット操作してたり、俺死んじゃうって慌てたりしてくれるおかげで重っ苦しい本題の清涼剤となってくれるベンジーが愛しいです。
そしてベンジーのナイトことイルサ。
強かった……!今回も強く美しかった!
戦闘後のトイレに一般人が入ってきた時の機転の利かせ方やチャリティー会場での飛び蹴り(というより首に足をかけて引き倒してたのかな?)、前作同様の華麗なバイクテクだったり何をとっても超一流。
まさに女版”イーサン・ハント”。だからこそ彼女が宿命から逃れられないのが悲しい。
ルーサーが「イーサンが生涯愛した2人」と称した内の1人だとしても、その愛はジュリアに向けたものではなく、自分にあったかもしれないもう一つの可能性を実現しうる存在のイルサだからこそ向けられたものだと思うんだよね。だからできればロマンス的な展開はきてほしくないけど、まあそれは置いておこう。
イルサと共闘しての任務、ベンジーが捕らえられた時のガチギレイルサの迫力が半端なくてもう惚れるしかないでしょ。レーンを気絶させた後の「縛って」かっこよすぎて……。姉貴……。
レーンを捕らえ、しがらみから解放されたイルサはこれからどうなるんだろう。
物語の最後、お互いを癒すように笑いあってたイーサンとイルサを見ていると傍にいてほしいような気もするけど、それはどちらも望んでいない結末だろうし難しいね。
そしてそして最後はトム・クルーズ演じるイーサン・ハント。
いやぁ……もう、ね……。本当にすごすぎる。
私たちはイーサン・ハントという”人間”を見ると同時にトム・クルーズという”化け物”を見た。
物語冒頭、ルーサー1人を見殺しにできなかった代償としてプルトニウムを奪われてしまったイーサンにつきまとう「命を選択する」という命題。
それは物語のありとあらゆる場面で現れる。
作戦無視による警官の皆殺し回避だったり、一人の警官を守り4人の悪党を射殺することだったり。そのただの人間らしい、感情まかせの行動はプルトニウム確保を優先しないという点では間違っているのかもしれないけど、目の前の守るべき命(それが独善的な線引きでも)を諦めない姿は正真正銘のヒーローなんだよな。
最終的に、ルーサーとジュリアというイーサンが守った命たちがなければ爆弾の解除ができなかったというシナリオも最高のアンサーだと思う。
そして、そのイーサンを演じるトムは本当に人間なのか?
M:Iの宣伝でやたらアクションが推されるのはシリーズの話も好きな身としてはちょっとうーんな気持ちだったんだけど、これはしょうがないわ。凄すぎるもん。
まずはバックの空が綺麗すぎて「わぁ、高い」と謎の感動を呼んだヘイロージャンプに、怒涛のトイレファイト、トラックによるカーチェイスからの息をするようにノーヘルのパリ疾走バイクチェイス、そして思わず腰が浮いてしまうほど緊迫したイルサとのカーチェイス、ガチ骨折した屋上およびオフィスマラソンに、ヘリよじ登りからの「馬鹿じゃん」の一言に尽きるヘリチェイス、そして人として死んでおいたほうがいいレベルの墜落を経ての肉弾戦!!からの崖のぼり!!!
お願い、許して。
初見後にいろんな人の感想を読んだんだけど、みんながみんな「もうやめて」と言っていることにもそのやばさが窺える。
スタントを置かずに本人がやってるという事が売りになってるけど、普通にどんな人類もこれやっちゃダメでしょ。
もはや憤りの域に達してしまうんですが、やってしまったものはしょうがないので目をそらさず見ると本当に絵力が半端ないんですよね。
バイクおよびカーチェイスシーンは何度見ても心臓バックバクだし、ヘリから落下するシーンなんてわかってても生存本能的な何かで体がビクッて揺れちゃうし、ヘリチェイスなんてもう馬鹿だし、しかもイーサンがハワイで親父に習った方式で操縦が完璧なのではなく運転慣れしてないという設定で機械バンバン殴りながら四苦八苦してるのなんてもう最高。
現代の技術をもってすればあれらのシーンもCGでそれっぽくすることなんていくらでも可能だろうに、本物でやるからこその価値ってあるんだろうな。
それは本物を撮ってるからこそ挿入されたシーンが絶対にあるということ。
例えばウォーカー君なめでイーサンがロープよじ登ってくとことかCGでわざわざやったら嘘っぽいし(ホンモノでも脳がバグって嘘に見えたし)操縦席が見えるアングルの映像ももっと少なかっただろうし。
もうそんなん見せられたら他のアクション映画じゃ満足できないじゃない!責任とってよ!という気持ちにもなるけど、責任とってこんなイカれアクション続けられるほうが困るのでもう我々は崇めることしかできません。
こんな私たちの心を昂らせつつくるしめてやまないヘリアクションだけど、やっぱりヘリと聞いて思い出すのはM:I1ですよね。
今回は「仲間の命」というテーマもあってヘリをアクションの最高潮の見せ場に持ってきたのかなと思った。M:I1では為すすべもなく仲間全員が死んでしまったけれど、時を経てイーサンは仲間を守り抜いたんだと思えば泣けるよね……!
他にもプルトニウム取引失敗後、端末のパスを聞き出すための小芝居のとこ。ぱかーって開く古典的なセットだったり、崖のぼりだったりやっぱり長いシリーズの中で繋がりを感じるシーンってテンションあがる。
多少のケレンみも(部屋パカとか)現実感がないって声があるかもしれないけど、いわゆるお約束があるからこその楽しい娯楽映画だし、これからもバンバンやってほしい。
最後の起爆装置のキーをくわえて吐き捨てるところなんてカッコよすぎて泣いちゃでしょ。イーサン!!!最高だ!!!!!!!
全体を通してシナリオの粗は確かにあっただろうけど(ヘイローせずに入れたやろ、とかベンジーがルーサーに駆け寄らなければプルトニウム確保できたんじゃない?とか)前作のM:IRNがシナリオ完璧すぎただけで、割とこんな感じだったよねミッションインポッシブル!という気持ちで私は大満足でした!
IMFに不可能はない!!!